今回私たちのチームは3人の趣味趣向が似通っていたのでやりたいこと(ファッション性)やテーマ(初夏)はたんたんとスムーズに決まっていきました。ほんと、なんの問題もなく。

ただ一つ。。。。
私たちに科せられた課題。。。。
それは【舞台映えするかどうか】でした。

なぜなら3人の趣味が【渋姫】というクラシックもだんで落ち着ききったココヒメのジャンルだったからです。

周りのみんなは蛍光塗料や、生け花やでっかいリボンやら。。。。。

そんな派手派手な中で我々はどうすればいいのだろうと。。

元々、クラシックなシックなお着物にレースをあしらってギンガムチェックを入れて初夏っぽさを出して
麦わら帽子にお花を乗せて女優帽っぽく付ける予定だった私たち。

未確定だった【帽子】で攻めることにしました。

より大きく！ より高く！！ より華やかに！！！
その一心で作り上げた帽子は、かなりの重量と共に最高な仕上がりで本番を迎えることが出来ました。

本番直前にモデルの濱村さんにお渡しすることになったのですが、さすがプロ！
ものの数秒で帽子をものにしていただき、
ランウェイでは最高のウォーキングでしっかりと観客の心を鷲づかんで下さいました！

《地上》

テーマはカラフルポップ★

こだわった点は小物類を売っているものでなく、すべて手作りで仕上げた所です。

頭につけるリボンや、帯締め、帯揚げ、着物の袖ついているフリルや 襟元、裾部分についているレースなど、時間がないなかみんな遅くまで残って 一生懸命作りました。

頭につけるリボンは特に目立つように大きいものを作りたかったのですが 最初にできたものは大きすぎてしまい、
帯の後ろ部分につけるリボンに早変わりしました。笑

みんなそれぞれができることを真剣に取り組み、何度も試行錯誤しながら、
一つ一つ完成していく様子を見ているのが本当に幸せな時間でした。

あとは風船をたくさん持って歩いてもらいたかったのですが、一つしか作れず.. 作れた風船も上手く飛ばず..
本番ギリギリまできららちゃんは風船を使ってくれようとしてくれていたので
背中に着けたら邪魔にならないことに気づき、背中に飛ばして歩いてもらいました♡

《石井》

当初考えていたのは、古典の良さを最大限に引き出すこと！！
を念頭に、花魁本来の美しさや豪華さや儚さを表現すべく、花魁や歌舞伎の歴史書等をひっぱり出して色んなところからヒントを得ながらイメージを固めていきました☻

ですが、ただの古典風花魁では『心』らしくない！

心魁で作り上げてきた独特の世界観や固定概念に囚われないアーティスティックな要素も取り入れたい✨
古典は崩したくないけど印象に残るように、派手というより豪華さで魅せたい✨

話し合いを重ね、行き着いた先は
『人間生け花』(ﾟOﾟ)(ﾟOﾟ)(ﾟOﾟ)

どうなる事かと私達も不安でいっぱいでしたが笑 着崩したりせず、正統派な古典花魁に、極彩色の花々がより華やかさを演出してくれました❤︎

かなりの重さ、そして幅!!
何処に行くにも横歩きを強いられる髪型でしたが笑
重くてしんどいはずなのに、モデルのアカリさんは『すごーい!!!!』と終始笑顔で頑張ってくれました😢❤︎
本当に感謝しかないです😢

本番が終わった後、泣きそう~~！！✨と一緒になって感動してくれた事が、
いっっっちばん！！！嬉しかったです❤︎❤︎

《玻名城》

奇抜花魁のテーマは孔雀です！！

孔雀は羽根を広げた姿がとても魅力的で鮮やかで煌びやかなのでテーマになりました( ˊᵕˋ )

たくさんの色を使って派手にするなら普段の花魁メイクでも可能な事なのでもっと、
とびきりの奇抜にするにはどうしたらいいか、みんなで話し合って出た結果がライトを使うことでした。

更により目立って光るように、あっと驚くようにするにはブラックライトや蛍光塗料を使う演出にしようという考えに辿り着きました( •̀ᄇ• ́)

花魁さんらしさも残すために日本髪を土台に羽根を重ねて付けたりメイクに羽を使用したり、
1番こだわったのは打ち掛けの中を掛下にするのではなくドレスにして、
更に暗転した時に打ち掛けを脱ぎ、ドレスの上から隠していた孔雀の絵が描かれた帯を垂らすことです！

この帯の絵は真っ黒の布に１から絵を描いて蛍光塗料で仕上げました。

綺麗なグラデーションになる様に何度も重ね塗りし、試行錯誤を繰り返しできた作品です。

みんなで力を合わせたから出来た素敵な帯です。

本番は羽根が不安定だったり打ち掛けを脱ぐ時に何かが取れたりしないか、
本当に綺麗に光るのか。それがただただ不安でした。

でも暗転してブラックライトで光った瞬間、観客席から歓声が聞こえてきて…
ブラックライトを使って良かったと思いました。

そしてこんな無茶なお願いを笑顔で了承して下さりステージ上での演出も見事にこなして下さった、担当の岡山様には本当に感謝です😭💓
感動をありがとうございました。

《濱》

狐の嫁入りチームのテーマは、美しく、そして儚げな狐の花嫁。。。

人間の男に恋をした狐は、罠だと知りながらも悲しみを胸に秘め、男の元へ。。。

皆で話し合いを重ね、本番までに何度もミーティングをしました。
メイクも、当初はシンプルめでお支度する予定だったのですが、
『関西コレクションやで！？』『シンプル過ぎたら儚すぎて会場から見えないんじゃない！？』
『そうだ！顔にアートしよう！』となり、
彼岸花を、お顔にアートすることになりました。

花言葉は、『思うはあなた一人』『悲しい思い出』『情熱』などです。
まさに、今回のテーマにピッタリやん(´艸｀*)

実は、この素敵な打掛のお裾の部分は、手作りなんです。

狐の嫁入りチームは、全体的に白色ですし、頭も綿帽子を被る為どうしてもシンプルな印象になってしまいます。
その中に華やかさをプラスするには。。。と考えた結果
そうだ！！お裾を引きずってゴージャスにしよう！！ウエディングドレス風にしたら可愛いやん！！という意見が出て
布地を買って縫い付ける事にしました！

ですが、ただ付けるだけでは面白くないので、ふわっふわの仕上がりになるように色々と工夫しました☆
そこは企業秘密です（笑）

そして更にキラキラをプラスさせたくて、当日、控室の廊下のスペースでマリアベールを付け足していたら
な、ななんと！！XOXの【とまんくん】が前を通ったんです！！
思わず、
私：『あっ！とまんくん』
とまんくん：『こんにちは～(´▽｀*)』
今思うと、知り合いか？と勘違いされそうな自然なやりとりでした。（笑）
この話をすると、カメラマンの井上さんはとまんくんファンだったらしく、かなり羨ましがっていました。笑

控室も同じ部屋で、ラッキー♪( *´艸｀)こんなにラッキーな事が重なるなんて、
きっとショーは大成功するだろうな★とこの瞬間から確信していました！！

本番当日までは、皆で本当にたくさんたくさん悩みましたが、他のチームの意見を聞く事で、新しい案が浮かんだり、
チームワークの大切さと、皆で作品を創り上げる楽しさを学びました。

衣装は、打掛の他におこぼもカスタマイズしていて、まな板帯と、綿帽子、かんざしも一部手作りで作ったものを使用しています。

どのチームも心スタッフ皆の思いが詰まった、最高のショーになりました。

期待通りショーは大成功し、観客席から歓声と拍手が聞こえてきた瞬間、思わず涙が出そうになりました。

関西コレクションのスタッフさんやモデルさんも、ショーの後涙を流して喜んでくださっている方もいらっしゃり、
今回本当に参加させて頂いて良かったと、心からお礼を言いたい気持ちでいっぱいになりました！

《加治》